以前お伝えしたセキュリティソフトは、あくまで受動的な対応方法です。
コンピュータがウィルスに引っ掛かりそうになった時に隔離したり、
不正なアクセスを管理者に通報したりというものですが、
(※この機能だけではありません)
能動的に対処できるようになれると、もっと安全です。
そのためには、脅威についての知識を深める事が大切です。
そこで、今回はみなさんが自身で予防できるよう
「コンピュータウィルスの種類」についてお伝えしたいと思います。
そもそも『ウィルス』って何??
まとめてしまうとたった4文字ですが、どんなものかご存じでしょうか?
「悪いものってことくらいはわかるけど、実際よくわからない!」
「どうやって防げばいいの?」
って言葉が聞こえてきそうです。そこで、
- どんな種類があるのか = 分類
- パソコンにどのようにして入ってくるの? = 感染経路
- 入ってきてどういった悪さをするの? = 症状
- 予防するためにどうしたら良いの? = 具体的な行動
予防しようと思ったら、まずこんな順序でしょうか。
1~4がわかっていたら、かからないように自分で行動できると思います。
今回は代表的なウィルスのタイプ3種を以下に記載します。
【マクロ感染型】
Officeアプリケーション(Word、Excel、PowerPoint、Accessなど)に
マクロという機能があり、このマクロ機能を使って感染するタイプです。
<感染経路>
- 感染したOffice系ファイルを開いたとき
- 感染したOfficeアプリケーションを開いたとき
<主な症状・作用>
- ファイル削除
- アプリケーションの設定が勝手に変わる
- 作業中のファイルが保存できない など
感染した状態でOutlookを開くと勝手にウィルス付きファイルを添付したメールを送信し、
自分から2次被害に拡大させてしまうことも・・・。
<予防>
- 知らないメールアドレスからのファイルは開かない
- 知っているメールアドレスからでもファイル名に覚えがなければ開かない
(メール文章が全文英語や日本語が不自然など普段と違うなど)
【トロイの木馬型】
「パソコン機能の向上させたい!」
「おもしろいゲームを見つけた!」
こんなとき、アプリをインストールしますよね?
このように一見、有益なアプリやファイルに見せかけて潜んでおり感染するタイプです。
※由来はトロイの木馬(Wiki)を参照
<感染経路>
- メールの添付ファイルを開いたとき
- アプリをダウンロードしてインストールしたとき
あなたのコンピューターはウイルスに感染しています」という警告メッセージを表示して、
本当は感染していなかったのに、セキュリティシステムを装う 悪質なプログラムをダウン
ロードさせることも・・・。
<主な症状・作用>
症状・作用によっていくつかの型に分けられます。
- バックドア型
知らないうちにプログラムをインストールし、勝手に実行完了する
(攻撃者が遠隔操作出来るようになるプログラムなど) - パスワード窃盗型
デスクトップ画面の撮影やキーボード操作情報の記録をし、パスワードを窃盗する - クラッカー型
ブラウザ設定を変更しインターネット接続時に、攻撃者が指定した特定のWebサイトへアクセス - ダウンロード型
設定されたWebサイトに誘導。悪意のあるプログラムのダウンロード&自動実行をする - ドロッパー型
悪意あるプログラムをインストール・実行し、利用サイトにトロイの木馬を埋め込む - プロキシ型
ルーターやDNSの設定を無許可で改変、パソコン上にプロキシサーバを構築
勝手にサーバを利用され、別のハイテク犯罪を起こすこともあり、知らないうちに犯罪の加害者となってしまう場合も・・・。
<予防>
- 知らないメールアドレスからのファイルは開かない
- アプリを開く前に一度、サービス名を検索を掛けて調べる
【ワーム型】
他の二つはユーザーの動作を元に感染が広がっていましたが、ワーム型は自己増殖し、急速に広がる感染拡大が極めて大きいタイプです。
<感染経路>
- ファイルを開いたとき
- URLを開いたとき
- 記憶媒体を接続したとき など多岐にわたる
<主な症状>
- コンピュータの動きを止める
- 誤作動を誘発
- 情報を盗む
ウィルスファイルを量産し、ハードディスク使いつくしたり、勝手にウィルス付きのメールを送って感染拡大させたりすることもあります。
<予防>
- 知らないメールアドレスからのファイルは開かない
- 知っているメールアドレスからでもファイル名に覚えがなければ開かない
- 怪しいサイトやメール、メッセージを開かない / 見ない
【まとめ】
ひと口にウィルスと言っても様々な種類があります。
大事なのは、冒頭でもお伝えした通り、
①どんな種類があリ
②どのように感染し
③どんな症状がでるのか
を把握して、自分で不用意な行動を取らないことが大切です。
そのために大事なのは
【④予防するための行動!!】
これが一番大切です。
前回、お伝えしたセキュリティソフトの使い方と合わせて、
自身の行動でも予防できるように気を付けていきましょう。